~タネマフタ三瀬とは~

 

運営代表の羽白真奈美が、2020年3月から現在に至るまでの経緯とビジョンをお伝えします。

 

まず、実は「虫嫌い」「汚れること嫌い」の私が、なぜこの「お山フィールドプロジェクト」を始めたのか、、、それは北部豪雨や熊本地震での避難生活体験話を直接聞いた事がきっかけです。災害大国日本に住む私たちは、自然と共生していく必要があると感じました。

 

 

 

「自然と一緒になることは、命を守ること」

 

「自然に生かされていることを知ることで、命を大事にできる」

 

その命を感じ、大切にし、生かし、自己実現していく場として、自然の中で様々な経験をできる機会を創りたいと考えていたところ、ご縁がつながり、佐賀市三瀬での本プロジェクトを始動させることになりました!

 

 

さらに背中を押すようにアウトドアブームと流行り病の拡大が重なり、キャンプ場はもとより、アウトドアスペース(特に非日常を味わえる山林や河川)の重要性とその需要が日に日に高まっているのを感じました。

 

 

 

そんな中、今までと生活様式が変わり、マスクや手洗い(予防として大事なのは分かります)や三密を避けるなどで、深呼吸や必要な菌の存在、人との繋がりがあることが忘れられているような気がしてならないのは気のせいでしょうか? ここを深く話すと長くDEEPになりそうなので割愛しますが…。

 

佐賀市三瀬は、木々たちから出るマイナスイオンたっぷりの空気(呼吸)と、様々な菌たちの営み(循環)、人との繋がり(地域の最強オジンジャーズ)がある素晴らしい場所です。 

 

 

 

「古き良き日本の姿」といわれるものが根付くこの場所で、個々のスキル、やりたいこと、想いを実現できるフィールドを創り、自然と自分と地域が「共に生きる」循環の場になれば、『何が起きても怖くないな』って心底思うのです。

 

当初の運営メンバーは、性格や考え方のタイプが異なる4人で、現在は2名が新たに加入してプロジェクトを進めています。


 

(1)「タネマフタ」並びに佐賀市「三瀬地区」の紹介とプロジェクト立ち上げの背景

 

【①タネマフタとは?】

 

ニュージーランドのワイポウア森林保護区にある樹齢1250~2500年のカウリの木の名称「-Tane Mahuta-」原住民マオリ族の言葉で「森の神」の意。

 

佐賀市三瀬地区の集落から数百メートル山手に入った場所にある本フィールドにも、”タネ・マフタ”と呼べる大きな杉の木がある。

 

 

まだ開拓前の荒れたフィールドで、旦那のハジと2人で初めて野営で1泊したあの日、自然に包まれているような何ともいえない不思議な安心感に包まれた夜。朝に気づけば、目の前に悠然と佇む樹齢100年を超えた杉の木。

 

その時、フィールドのシンボルツリーが「タネマフタ」になった・・・。

 

 

【②佐賀市「三瀬地区」の紹介

 

 

三瀬地区は福岡市早良区に隣接しており、2005年に佐賀市に合併された地区で、現在1200名足らずが暮らす山間地域。

 

福岡市から車で50分、高速佐賀大和ICからは20分で訪れることができ、多くの山々と清らかな水流を生かして、観光果樹園やそば屋、カフェなどが多く存在。週末には県内外から多くの観光客が訪れる地域。

 

しかし、ひとたび国道を離れて本フィールドに近づけば、一気に交通量は減り、空き家も目立ち、農業以外に雇用を生みだす事業所はほとんど見当たらない。

 

一方で、高齢化は顕著であるが、住民の多くは農作業を献身的に行い、草刈りや農薬散布、地区の道路や農業用の小道などの整備も共同で行っており、活力のある方々(オジンジャーズ)が多くいらっしゃることも事実だ。

 

 

 

【③プロジェクト立ち上げ背景

 

本フィールド内にある水田跡地や周囲の傾斜地には草が生い茂り、かつて軽トラが運搬で使っていた山道や周囲の木々は、手入れが行き届かないまま。

 

 

 

照明も人工物も視界に入らないこの場所では、ただ、ひっそりと自然がたたずんでいるだけだった。だが、この場所には、生命力にあふれた四季折々の草花が自生し、すぐ脇を小川が流れ、木々の合間からは透き通るような青空と流れゆく雲。夜には、きらめく無数の星がしっかりと存在していた。

 

 

  

ここには、市街地にない「非日常の時間」が、ゆったりとぜいたくに流れている。そして、「タネマフタ」が優しく見守ってくれている。。。

 

『自然に生かされている。そして、この自然を生かしたい!』

 

という思いが、強くなった。

 


 

(2)フィールドを生かす2つの側面

 

【①キャンプ場としてのフィールド】

 

 

 

一般のキャンプ場のような区画整備や電源の設置、炊事棟や販売所などの建設は行わず、土地改良のための森林伐採も行わず、できるだけそのままの自然を残したキャンプフィールドを創りました。

 

 

現在、Aフィールド(タープ7張程度)と、Bフィールド(タープ15張程度)の2つの平地を、主な活動場所としています。また、フィールドの上面や山道の両側には、ソロ野営に最適な場所があります。

 

 

ただし、タネマフタ三瀬主催のイベント参加ではない個人使用については、「ブッシュクラフトBASIC講座」受講者に限定しています。以下がその理由です。

 

 

<理由1>

スタッフが常駐していないため、フィールドの歴史や注意事項を理解している方で、直火の処理やある程度の野営スキルを身に付けられた方が望ましいと考えるため。

 

<理由2>

利用者がフィールド付近で何かしらのトラブルがあったときに、三瀬地区にお住いの方への説明や協力要請をする場合、スタッフの面識のある方が望ましいと考えるため。

 

 

 

 

 

 

【②ブッシュクラフトをツールとした新しい価値の創造】

 

 

 

大自然の非日常空間でブッシュクラフトの考え方やスキルを学ぶ中で、素の自分が出ることになり、その人を意外な特技や新しい可能性が発見されることも少なくなく、企業の採用、人材育成、チームビルドなどを目的とした各種研修にも最適なツールだと思います。

 

 

さらには、繋がりをつくるためのキーワードは「限定」だと考えます。

 

 

例えば、親子限定・母子家庭限定・恋活・婚活・リクルート・年代限定などです。参加者を絞った状態でのアウトドア活動を展開し、自然やブッシュクラフトを「人と人が濃く繋がるためのツール」として捉え、タネマフタ三瀬が「新しい繋がりを生む場所」になれば最高です。

 

 

さらに、活動が進んでいけば、学生を対象に「タネマフタサークル(仮)」を設立し、広告・集客・イベント開催・三瀬地区との連携など、学生が事業運営のノウハウを学べる機会を創出したいとも考えています。つまり、タネマフタ三瀬が創造する価値は、

 

『自然×ブッシュクラフト×繋がり=自己実現』です。